役物
1日の初めと終わりや山車が方向を変える時、また儀式がある場面などで役物は演奏されます。
佐原囃子は、ほとんどの曲が複数人数の笛奏者で演奏されますが、役物の場合は1丁笛といい、
1人の笛奏者で演奏します。
新和下座連の役物は、
砂切、
馬鹿囃子、
はな三番
の3曲です。
志みず山下座連発足の頃、本来であれば玉造芸座連の砂切、馬鹿囃子を継承するはずでしたが、
玉造芸座連のお師匠さんたちが役物については、その土地柄を生かしたものを薦めたようで、当
時の志みず山下座連の親笛であった高岡氏(成田市芝在住)の地元の役物を演奏するようになっ
たようです。よって現在、新和下座連で演奏されている砂切、馬鹿囃子は成田市大室、芝地区の
砂切、馬鹿囃子を演奏しています。ただし、はな三番については、玉造下座連(玉造流)の物を
演奏しています。
段物
本下座とも呼ばれ、段物は佐原囃子の真髄といえます。
玉造流の段物は、さらし、吾妻、巣篭り、
くずし 、神田の5曲です。特に「くずし」は玉造流
でしか演奏されておらず、作曲者やその曲が作成された時代等はわかりませんが、曲の中に「さ
らし」、吾妻、巣篭り、神田の節が加わっており、大変特徴のある曲です。神田については掛け
声が大変難しく、志みず山下座連時代には、多く演奏される事はありませんでした。
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